ご挨拶

21世紀を迎えテクノロジーはその進化をますます加速させ、人の暮らしと社会の様々な分野でも多くの革新をもたらし続けています。このような時代背景と、医療の加速化のニーズを受け、国は「対がん10ヵ年総合戦略」の一環として、放射線によるがん治療効果の高い重粒子線に着目しました。最先端医療を担う世界初の試みとして、重粒子線がん治療用の加速器が開発されました。

私たち加速器エンジニアリングは、加速器の運転、管理、利用、さらに設計に関わる業務を支援するエンジニアリング会社として巨大なシステムを動かすマクロな視点から、制御を精密に行うミクロな視点まで、がん治療という最先端医療分野での活動を続けています。

また、加速器は医療だけではなく、工業をはじめとする産業での活用が期待されるテクノロジーでもあります。さらに、この分野は学術的にも広範囲であり、それぞれの分野は高度に奥深いものです。

私たちは、重粒子線の活用における指導的な立場にある国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構QST(旧放医研)の加速器施設でのエンジニアリング業務を通して蓄えたノウハウを活かし、加速器の運転、維持を支援するという重要な役割を今後も担っていきたいと考えております。

私たちは、加速器のエンジニアリングに係わる技術力を背景に、信頼される優れた技術集団として、加速器施設ごとに異なる様々なニーズに迅速かつ高度で柔軟な対応ができる技術と体制を維持しています。

今後も医療分野での加速器技術の活用はもとより、多様な分野における応用まで、加速器の未来を創造するエンジニアリング会社としての活動を展開してまいります。